PROLOGUE
【HELIOS】第13期生、入所式。
選抜試験(トライアウト)をクリアしたアキラたちルーキー8人は、期待や不安、それぞれの想いを抱えて会場に集まっていた。
所属セクターと7人のメンターが発表され、入所式は間もなく終了──と思われたそのとき。
敵対組織【イクリプス】の攻撃が、会場を襲う──!

ブラッド「悪ふざけはおしまいだ」
アキラ「なっ……」
ウィル「何だ、これ……」
ウィル「……【イクリプス】が全滅してる?」
CHAPTER.01
Sunrise Colors
──『ヒーロー』初日。
【セクターランキング】最下位のサウスセクターに配属されたアキラ。
一日も早く憧れの【メジャーヒーロー】になるため勢い込むが、厳格なメンター、ブラッドにより叱責される。
出鼻をくじかれ、プライドを傷つけられたアキラは、必ずブラッドを見返すことを宣言する。

オスカー「口を閉じろ、鳳アキラ」
アキラ「むーーー! むぐぐ、むぐぐぐぐっ!」
オスカー「静かにしろと言っている。手で口を塞いだまま、息の根を止めても良いんだぞ」
アキラ「…………」
オスカー「……よし」
CHAPTER.02
Roaring Thunder
ウエストセクターに配属されたルーキーたちを待ち受けていたのは、やる気もプライドも皆無に等しいメンターのキースだった。
ルーキーのジュニアは早急なチーム移籍を望むが──。
伝説の『ヒーロー』を親に持ち、自身もスーパールーキーと謳われるジュニア。果たして、彼に足りないものとは……?

ジュニア「いや、ちょっと待て……! なんだよコレ!? 何が起こってるんだ?」
キース「あー、これはオレの能力だ。サイコキネシスって聞いたことあるだろ? こういうときすっげぇ役に立つんだよな」
キース「電気のスイッチを押すのが面倒なときとか、酒を取りに行くのが面倒なときとか、そういうときにも重宝する」
ジュニア「ルーキーに向けて使うなよ! っ、離せ! このクソじじい!」
キース「まだじじいって呼ばれる歳じゃねぇっつーの……」
CHAPTER.03
Evening Calm
長年『ヒーロー』として活躍し、スーパーヒーローとして名高いジェイ。
イーストセクターのメンターに就任するが、ルーキーはもちろんメンターも癖のあるメンバーばかり。
初日から問題が発生し、ジェイはチームをまとめるべく、これまでの経験から得た『ヒーロー』に必要なものを説く。

アッシュ「ちょうど今からやる実技トレーニングは、メンター対ルーキーの模擬戦だ。俺相手にどこまでやれるかやってみろ」
グレイ「そ、そんな……! ジェイさんはそんなこと言ってなかった……」
アッシュ「あんな老いぼれはどうだって良いんだよ。俺の言うことが常に正しいと思え」
アッシュ「ほら、さっさと立てよ。ギーク」
グレイ「……!」
CHAPTER.04
Melting Moon
──入所式から約2ヶ月。
【セクターランキング】不動の1位を誇っていたノースセクターだったが、思いもよらない苦境に陥っていた。
周りに後れを取っていることに気づき、危機感を覚えるルーキーのガスト。
そんな折、旧友のアキラが、チームメイトであるレンと揉めているところに遭遇する。

レン「いい加減にしてくれ!」
アキラ「!!」
レン「話すって何を話すつもりだ? 俺はお前に話すことなんてない、同じ空気を吸うのも御免だ」
アキラ「っ、お前に話す気がなくても、オレは——」
レン「お前と話して何になる……。そんなのはただの自己満足だ、お前に俺の何がわかるって言うんだよ!」
レン「俺の邪魔をするな! もう二度と俺に話しかけないでくれ!」
CHAPTER.05
New Dawn
【イクリプス】として姿を現わしたかつての仲間、ディノ。
タワー内に捕らえられ、変わり果てたその姿を前に、キースは戸惑いを隠せずにいた。
それでも以前のように戻れると信じていたところへ、ブラッドが【ロスト・ゼロ】で目撃した光景を語り始める。

ディノ「邪魔をするな……お前も殺してやる!」
ブラッド「っ、ディノ……目を覚ませ!」
ブラッド「キースも俺も、お前とは戦いたくない……!」
ディノ「っ……」
CHAPTER.06
Brand-new Spot
ディノが復帰してまとまりを見せ始めたウエストセクターを、フェイスは一歩引いたところから見ていた。
そんな中、ルーキー研修の一環でルーキーズキャンプに参加することになった13期生たち。
キャンプの目的は、ルーキー同士の交流を通してチームワークを学ぶこと。
フェイスはディノがリーダーを務める班に所属することになり、波乱の一週間が幕を開ける。

ディノ「ちょっと頭を冷やそうと思って出てきたんだけどさ。思った以上にびしょ濡れになっちゃったよ、すごい雨だよなぁ」
ブラッド「お前の代わりは、リリー教官に引き受けてもらうことになった」
ディノ「そっか、よかった……。でもルーキーたちは大変だな、リリーさんは俺より数倍手強いぞ~」
ブラッド「今回はどうにかなったとして、この先どうするつもりだ」
ディノ「どうもしないよ」
CHAPTER.07
Life-size Pride
どうにか【セクターランキング】を持ち直したノースセクターだったが、マリオンは未だノヴァとの関係を修復できずにいた。
真実と向き合う覚悟を決めようとした矢先、思いがけない敗北を味わうことに……。
最年少メンターとしての立場も危ぶまれ、マリオンはこれまでにない不調に陥ってしまう。

レン「どこから来ても対処できるように、背中合わせになれ」
ガスト「OK……。攻撃の隙ができるまで、俺たちで持ち堪えるんだよな」
ガスト「頼んだぜ、マリオン……」